新会社法における会社の種類

AI要約： 会社法により、会社は「株式会社」と「持分会社（合名・合資・合同会社）」の2類型に分類されます。株式会社は所有と経営が分離されており、広く資金を集めやすい一方、持分会社は出資者自身が業務を行うなど、少人数で柔軟に運営できる特徴があります。また、合同会社（LLC）は新しい形態として注目されており、内部自治が強く自由度が高いのが特徴です。有限会社は現在新設できず、既存の会社のみが「特例有限会社」として存続しています。起業時の選択肢として、目的や規模に応じて適した形態を選ぶことが重要です。

ご注意： 「ひとりでできるもん」では、株式会社・合同会社以外の設立はできません。※ 法人については、一般社団法人の設立が可能です。

会社法では、会社は大きく「株式会社」と「持分会社（合名会社・合資会社・合同会社）」の2つに分類されます。

株式会社

株式会社は出資者（株主）と経営者（取締役）が分離しており、株主は出資額を限度とした「有限責任」を負います。企業が幅広く資金を集めやすい会社形態で、現在もっとも一般的な会社です。

会社法により設立要件が緩和され、現在は資本金1円から設立可能で、類似商号の制限もなくなり、設立の自由度が大きく向上しました。また、銀行による保管証明も不要となり、設立手続きが簡素化されています。

持分会社

持分会社には以下の3種類があります。

合名会社（※ひとりでできるもんでは、設立不可）
無限責任社員のみで構成。出資だけでなく労務や信用による出資も認められます。社員全員が業務執行権・代表権を持ち、所有と経営が一致しています。
合資会社（※ひとりでできるもんでは、設立不可）
無限責任社員と有限責任社員で構成。社員は最低2名必要です。業務執行や責任の範囲は社員の種類によって異なります。
合同会社（LLC）
新会社法で導入された新しい形態。社員全員が有限責任で、所有と経営が一致する点が特徴です。内部自治の自由度が高く、配当の自由や役員任期の自由、安価な設立費用など、柔軟で実務的な会社形態として注目されています。

有限会社（新設不可）

有限会社は2006年の会社法施行により新設できなくなり、現存する有限会社は「特例有限会社」として株式会社扱いで存続しています。ただし、旧有限会社の特徴（役員の任期なしなど）は維持されており、名称は「有限会社」のままです。

LLP（有限責任事業組合）※ひとりでできるもんでは、設立不可

2005年から認められた新たな事業体。法人格は持たず、構成員全員が有限責任である点や、利益配分の自由、組合員課税（法人税なし・個人課税）などが特徴です。設立手続きが簡素で、出資者の自由な合意に基づいた運営が可能です。

会社形態はそれぞれ、責任の範囲や意思決定の仕組みが異なります。
設立の自由度やコスト、事業の性質などを踏まえて、最適な形態を選びましょう。