設立登記が必要な場合と法人設立のメリット
法人設立が不要な場合・必要な場合
事業をするためには、何が何でも会社を作らなければならないわけではありません。
しかし、次のような場合では、必ず会社の設立をする必要があります。
・ 取引先が法人名での口座の開設を求めてきている。
・ 複数の人間が出資して営利事業を立ち上げたい。
・ 法人として融資を受けたい。
・ 事業をするにあたって、法人としての許認可が必要な場合
・ 学校法人や宗教法人などとして活動する場合
・ 受給資格者創業支援助成金など、法人化が要件となっている助成金の支給を受け
ようとする場合
法人設立によるメリットとデメリット
会社を設立して法人となることにより、次のようなメリットが生じます。
・ 信用力が大きくなる。
・ 法人専用の融資が受けられる。
・ 一部の融資で特典を利用できる。
※ 日本政策金融公庫の「新創業融資」では、法人で融資を受ける場合には、
その法人のみが債務を負担すればよく、代表者個人が連帯保証をしなくと
もよいという特典があります。
・ 所得税の軽減や消費税の免除など税制面で有利となる。
・ 人材の採用が有利となる。
・ 助成金などを利用しやすい。
一方、法人となることにより生じるデメリットとしては、次のようなものが考えられます。
・ 設立、運営についてのコストが多くかかる。
・ 赤字であっても最低限の税金を納めなければならない。
・ 税務処理や保険手続きが煩雑となる。
・ 社会的な責任が大きくなる。
なお、営業年数を考えた場合、個人にしても法人にしても、これはその開始のときからカウントされるため、仮に個人での営業経歴が長い場合でも、法人化した場合にはゼロからのスタートとして見られてしまう場合があります。
さらに、個人の取得した許認可は法人には承継できないなど問題もあるため、もし、将来的に法人化をすることを考えている場合には、早めにスタートした方がよいでしょう。