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正規雇用等転換コース-キャリアアップ助成金

 パート、契約社員、派遣社員という雇用形態で働く方が増えてきています。本当は安定した正社員として働きたいのだけれど、不本意ながらこのような形態で働き続けている方も一定割合いますので問題になっています。そのような方々を正規雇用(正社員)に転換したり、派遣から直接雇用したりする転換制度を導入し、実際に適用して頂けるのであれば、不本意な非正規労働者の雇用の安定に繋がりますので、そのような取り組みを支援しようというのがこのコースの狙いです。

 特に、中小企業は経営が安定していなかったり十分な企業体力がないことから、雇用に長期間責任を持てないところも多く、最初は試用期間の代わりとして契約期間の定めのある有期契約で労働者を採用し、労働者の実力がついたり会社の業績が良くなってきたところで正規雇用として契約するということもあります。

 その場合、しっかりと要件を満たせば契約期間の定めのある契約社員(有期契約労働者)から正社員(正規雇用労働者)への転換にあたりますので1人あたり60万円(45万円)が支給されますので、このコースを有効に活用したいところです。
その他にも有期契約労働者を期間の定めのない無期雇用に転換し、基本給を5%以上増額した場合は1人あたり30万円(22.5万円)の助成金を受け取ることができます。家の都合でどうしても週40時間のフルタイムでの労働が難しい方も多いと思いますが、有能な有期契約のパートの方については昇給を行い、より安定した期間の定めのない雇用で長く活躍して頂く環境を整備しましょう。

 無期雇用から正規雇用に転換した場合でも30万円(22.5万円)の助成金が出ますし、派遣労働者を正規雇用として直接雇用した場合は30万円の加算や、母子家庭の母や父子家庭の父を正規雇用に転換した場合は10万円の加算があります。

 4月から翌年3月の1年度で、1事業所あたり(会社ではなく雇用保険の適用事業所ごとに計算)最大15名(有期から無期を実施する場合は10名)まで転換や直接雇用を行うことができますので、有効に活用すると非常に大きな金額の助成金になることがおわかり頂けると思います。現在東京都では独自で上乗せ措置がありますので、正規雇用への転換や直接雇用の場合、1人あたり最大50万円(40万円)を追加で受け取ることもできますので忘れずに活用しましょう。支給決定から2ヶ月以内に別途手続きが必要です。

有期→正規 50万円(40万円)
有期→無期 20万円(15万円)
無期→正規 30万円(25万円)
※国のキャリアアップ助成金のような母子家庭等の加算はありません。

 入社後6ヶ月経過したあとに就業規則等に規定した転換制度に従って転換(直接雇用)を行い、その後6ヶ月分の給料を支払ったところで本制度の対象となります。支給要件を満たすためには最短でも入社から1年以上の時間がかかります。途中で退職してしまっては要件を満たしませんので働きやすい職場作りを心がけましょう。

 有期雇用から無期雇用への転換については、入社3年以内の転換で、かつ基本給を5%以上増額した場合のみ対象になります。有期から正規、無期から正規にはこの要件はありません。

 たとえ有期契約労働者であったとしても、正規雇用労働者として雇用することを約束して雇い入れられた労働者は該当しません。