会社設立(都市シリーズ2)長崎県
長崎県を今回取り上げたのには訳があります。・・・というのは当サイトでは今回の長崎県からの依頼が非常に少ないからです。これはどうしてなのでしょうか・・・?ということから今回のコラムの題材にいたしました。
国の調査によると、昨年度の人口1人当たりの税収額は、最大の東京都と長崎県では約6倍以上の開きがあったそうです。それは国会などで注目されている「地方格差」問題が数字となって表れたということなのですが、要するに、大企業は大都市に集中しているため、財政力の地域間格差はますます拡大傾向にあるということです。まさに長崎県はその典型例ということでしょう。
大企業が少なければ、雇用も少なく、また関連企業も少ないので、今後の景気にも寄りますが、この悪循環を打開するのは極めて難しいことなのです。国会では地方格差の是正のための政策が論議されているようですが、やはり、相当難航しているようです。
長崎県にはかつて日本を代表する大企業がたくさんありましたが、昭和の高度成長期が終焉すると徐々に成長は衰えて現在でも過疎化と産業の不振が問題となっている県のようです。
では、現在ではどのような大企業があるのでしょうか?
三菱重工業、三菱電機、佐世保重工業の工場がありますし、かの有名なジャパネットたかたが佐世保市にあります。
地方格差と一口にいっても昔からの企業と今とても有名でユニークな企業の両方が存在しているというわけです。
ところで、前述のジャパネットたかたの会社概要には以下のような事が書いてありました。
商品企画開発、各媒体の企画・制作、商品仕入、受注業務、倉庫管理、アフターフォローに至るまで自社で一貫した管理運営体制をとっているのが特徴。
以上の会社の特徴から推定出来ることは「長崎県という東京都や大阪府などの大都市からは遠く離れている土地ではあるけれども、だからこそ、地価は安く広大な敷地を自社で有することが出来るのではないか?また、雇用も安定しているので、様々な能力をもった人を雇える・・・何より、通信販売が主な事業なので購買者に近い場所でなくてもITやTVなどのメディアをうまく利用することで充分事業が成り立つのではないか?」ということことです。
それこそがこの会社の事業拡大の理由ではないでしょうか?また、TVでも有名なあの社長は郷土愛にあふれた方だともきいてます。
ある意味、地方格差を逆手にとったアイディアあふれる商売ともいえるようです。
最初に述べたように長崎県は当サイトでもまた全国的にみても起業が少ない県といえますが、だからこそチャンスは潜んでいると考えても過言ではないと思います。
今の時代はインターネットなど情報のインフラが進んでいます。またロジスティックの環境も全国的にほぼ平均化してきていると思われます。
地方で開業することにあまり弊害がない業種も増えつつある今この時期、長崎県でも会社設立が増えることを期待いたします。
地方格差是正のための政策も混迷していますが、土地柄・環境を生かした独自のビジネスアイディアを現実化してください。