会社設立(都市シリーズ3)大阪府
大阪の名物レストラン「大阪名物くいだおれ」が60年間の営業に幕を下ろしたのは、まだ記憶に新しい事です。
また、それより以前に「船場 吉兆」も不祥事がらみではありましたが、結局は倒産してしまいました。筆者も大阪に通産6年ほど住んでいたことがありましたが、5年位の時を経て大阪に久しぶりに行った時に思ったことがありました。
それは、大企業経営的店舗(独自の造語かもしれませんが、要するに全国規模の大きなチェーン店)が増えて大阪らしさがなくなったなぁ~ということです。
町並み自体から、またその構成する店舗まで変貌が著しいと感じました。
老舗といっても調査会社や経済白書などでは「創業30年以上の会社」を老舗と呼ぶらしいです、一般的な感覚からはちょっとずれはあますが・・・。
先に書いたように、大阪の街の変貌から察すると老舗会社の生き残りというのは非常に厳しいように思います。
なぜ、老舗会社の経営が困難になってしまうのでしょうか?
まず、後継者問題です。創業30年以上ともなると当然創始者は高齢となりますので、それ以上営業を続けるためにはやはり後継者が必要となってきます。
また、歴史や由緒や伝統といった無形のものに対して金融機関や世間一般が簡単に信頼を置かなくなったという価値観の変化があります。
そして、経営への考え方が古くなった事に対しての経営陣の対処が比較的に新しい会社に比べて遅いということもあるようです。
世間及び消費者は常に新しい価値観で動向が変化し、日々様々な視点からあらゆる業種の問題点が大きく指摘される現在、老舗会社の経営は非常に難しいことになってきたようです。
大阪府では橋下大阪府知事が府の財政再建を手がけているようですが、なかなか先行きは困難のようです。それは、大阪府という自治体も大変歴史の深いマンモス会社のようなものだからといえるでしょう。当然、老舗経営につきものの、財政再建や様々な業務や人事の大幅な見直しが必要となり大変な作業だと思います。
これから会社設立をなさる方も今後30年が経過すれば会社は「老舗」になるはずです。
常に時代は変化し、おそらくその速度は加速することでしょう。
会社経営もますます難しいものとなっていくことでしょう。
その中で経営者はイノベーション=(刷新する・新しい取り組みをする)的感覚を将来的にも持ち続けることが生き残りの条件となるはずです。
今、大阪だけではなく全国には様々に老舗がありますが、時代に取り残され倒産していくのはやはり寂しいものです。なんとか、新しい企業と調和をはかりながら今後も元気に営業してもらいたいものです。